仕事の手伝い

「そっち行ったで、サクラ。頼む...」

「わかった!」

「ヒュッ、ドサ」

小石をぶつけられた黒い影が、ドサッと地面に横たわり、しばらくするとサラサラと空気になって消えていく。

「今日はこれで終わりだね。それにしてもこれって、一体何なの?」

「ああ、言ってなかったか。それは、この世界に入り込んだ悪意みたいなもんや。こんな能力使えるんは、あっちではあいつしかおらん。他人の夢に入り込む特殊能力者であり、レベル6の...」

「レベル6、また出てきたね。すごい人達なんでしょ」

「ああ。けどな、おかしいんは、ここに黒い悪意が入り込んどるってことや。で、その発信元を調べたら、いや、わいが調べたんやないで。わいにそんな小難しいことは無理や。わいの持ち主が、それを調べたんやけど、どうやら世界政府から発信されとるらしい」

「...ふーん、そう」サクラは気のない返事をした。

ユイの脳内設定にも困ったもので、サクラは、この話題になると、こうやってスルーしていた。ユイはどうやら、戦争が日常的に発生しているような、そんな危ない場所から来ているらしいのだ。しかし、ここは平和そのもので、世界は平和そのもので、そんな事、ありはしない。だから、あまり気にしていなかった。

しかし、サクラも変な黒いのには、少し驚いていた。特に何をするわけでもないこの黒いのは、他の人達には見えず、街なかをうろついているだけで、害はなかったが、とても不気味だったし、気味が悪かった。そして、これらは、ハリネズミの魔法によってのみ姿を現し、サクラにも見えるようになるのだ。

沢山の経験をする中、サクラがここに越して来てから、だいぶ月日が流れていた。

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