魔法の源

ここは、北極の海底をさらに奥深く進んだ星の核に最も近い場所。地球にもこんな場所があったのかと思えるようなところだった。

その深奥には、大きな龍の姿があった。

体は固定され、ずっと上を向いている。上空に大きな光の玉。薄青いぼんやりとした光に囚われているように見える。

この龍は、この地球に住む伝説の幻獣。生命の龍と呼ばれる太古から生きる龍だった。星から与えられたこの生き物の特殊な役割は、この星の精神エネルギーを魔法エネルギーに変換すること。

女の子が近づくと、龍はギョロリとした目をこちらに向ける。しかし、体は動かしたくても、動かせないようだった。

女の子は、龍に話しかける。

「...君は、どうしたい?」

「...」

「神様に、この場所と君のことを教えてもらったよ。今のままでは、精神エネルギーの枯渇で生命が絶滅するから、それを止めるには、君を殺してこいって」

「...人間と話したのは、1億年ぶりくらいか」ドラゴンが言葉を喋った。

「あのときは、全く要領を得なかったが、今度のは話がわかるようだな」ドラゴンが言った。

「君はなんで?」

「ああ、わしは、ここでたまに見えることがあるからな。情報が精神エネルギーを通じて、流れてくることがあるのだよ」

「...そう」

「で、わしを殺すとな?」

「いや」

「は?お前は、わしのような怪物を倒し、人類を救うためにやってきたんじゃないのか?お前の力が見える。この星のものからではない異質なものがな。お前ならわしを殺すことくらい簡単な仕事だろう。お前は、人間や神からその依頼を受けてやってきた、違うか?」

「君は、生きたいように生きれば、いい」

「なぜだ。人類の将来が危ういのはわしも気づいていた。だが、わしにはどうすることもできない。それが星の選択なのだ。わしは、自分の仕事をするのみ」

「そう...もう行く」

「えっ?何しに来たんだ、お前は?」

「ただ、君を見に来ただけだから」

「な...変わったやつだな、お前は」

すると、この会話に突然、別の声が混ざった。

「やっぱりな。おめえなら、そう来ると思ったぜ」

そこには少年の姿があった。

「おめえができねえんなら、おらがやるしかねえ」

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